トラブルを防ぐ貴重品管理の基本
単発勤務は、即戦力として重宝される一方、不特定多数のスタッフや患者・利用者様が行き交うため、物品や現金の紛失トラブルに巻き込まれるリスクがゼロではありません。
そのため、あらぬ疑いをかけられないための「徹底した自己防衛」が必要です。
1. 現場への持ち込み私物は「最小限」にする
医療・福祉現場では、私物と事業所様の備品の混同がトラブルの原因になります。
- 貴重品は身に付けない:貴金属類は、ケア時の負傷防止だけでなく、紛失・混同を防ぐためにも外して勤務する。
- 私物ポケットは空にする: 勤務着のポケットには、自前のペンやメモ以外の私物(個人の財布やスマホなど)を入れない。
- 大金やカード類は持参しない: 鍵付きロッカーがない現場も想定し、当日の所持金は必要最小限に抑える。
2. 患者・利用者様の「私物」との距離感
認知症の周辺症状(物取られ妄想)や、ご家族との間での紛失トラブルから身を守るポイントです。
- 自己判断で手荷物・居室の物品に触れない: 利用者様のカバンや引き出しを開ける際は、事業所スタッフに報告する。
- 「預かり物」は必ず事業所スタッフに確認する: 「これ持っておいて」と直接現金を渡されそうになった場合は、その場で固辞するか、すぐに事業所スタッフへ報告・引き継ぐ。
- 介助前後の状態確認: 担当する利用者様が身に付けている時計や補聴器、眼鏡などが、ケアの前後で定位置にあるかを意識して確認する。
3. 医薬品・施設備品の取り扱いルール
医療用医薬品や高級なケア用備品の紛失・盗難は、重大な事件に発展する可能性があります。
- 薬剤の単独管理・持ち出しは絶対にNG: インスリンや麻薬・向精神薬はもちろん、一般的な処方薬やシップ薬なども、指示された手順以外での接触・移動は避ける。
- 備品の消耗は報告する: 医療消耗品や高額な器具を破損・紛失した(または紛失を見つけた)場合は、隠さずその場で常勤スタッフへ報告する。
- 私物へのマーキング: 施設のものと酷似しやすい自前のハサミ、時計、ペンなどには、必ず名前や目印を明記して混同を防ぐ。
4. 万が一、トラブル(疑いなど)が発生したら
現場で物品の紛失が発覚し、不当な疑いをかけられそうになった場合の対処法です。
- その場での単独解決・示談は避ける: 患者様やご家族から直接「盗んだだろう」と責められた場合も、個人で対応せず必ず施設の管理者を挟む。
- 当日の動きをメモに残す: 自分が何時にどの部屋で誰のケアに入ったか、記憶が鮮明なうちに勤務記録やタイムスケジュールを手元にメモしておく。
状況によりカイテクへ報告: 事業所様側とトラブルになりお困りの場合は、カイテク運営事務局までご連絡ください。
まとめ
福祉・医療現場でのトラブル防止で最も大切なのは、「常勤スタッフとの報連相(ほうれんそう)」と「業務上の境界線を守ること」です。
丁寧なケアを心がけるとともに、ルールに則った行動で自分の身とプロとしての信用をしっかりと守りましょう。